世界の水銀(生産量の推移)
<2011/07/07更新>
世界の水銀について、USGS(米地質調査所)発表の資料をもとに表とグラフにまとめました。
水銀(元素記号:Hg)は、一般的な金属のなかで唯一室温で液体になります。水銀は天然の金属として、辰砂(cinnabar、HgS)、コルデロアイト(corderoite、Hg3S2Cl2)、リビングストン鉱(livingstonite、HgSb4S8)及び他の鉱物で見られます。水銀は一様な体積熱膨張であり、電気伝導性が良く、鉄などを除く一般的な金属と混和してアマルガム(amalgams)と呼ばれる合金を形成します。
水銀の主な用途は、かつては塩素苛性ソーダ、温度計、蛍光灯、歯科治療用充填材、ネオンライト、金鉱採掘などで使用されました。しかし、水銀の毒性により、水銀を規制する動きが国際的に高まっています(日本では有機水銀による水俣病が起きました)。現在、ほとんどの水銀が工業用化学薬品の製造や電気・電子応用で使用されています。
■ 世界の水銀(国別生産量の推移)
(単位・・・トン) | 1995年 | 2000年 | 2005年 | 2010年 | 埋蔵量 |
中国 | 550 | 1,100 | 1,400 | 21,000 | |
キルギスタン | 170 | 260 | 200 | 250 | 7,500 |
チリ | 150 | ||||
ペルー | 35 | ||||
スペイン | 1,497 | 500 | |||
アルジェリア | 292 | 240 | |||
ウクライナ | 40 | ||||
その他 | 256 | 350 | 125 | 130 | 38,000 |
合計(四捨五入) | 2,820 | 1,350 | 1,450 | 1,960 | 67,000 |
(出典) USGS「Mineral Commodity Summaries(鉱物商品概要)」
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