世界のインジウム(生産量の推移)
<2011/07/07更新>
世界のインジウムについて、USGS(米地質調査所)発表の資料をもとに表とグラフにまとめました。
インジウム(元素記号:In)は、主に亜鉛鉱石の処理中に生成された残留物から生産されます。「インジウム」は藍色の原子スペクトルにちなんで名づけられました。
インジウムが最初に大量に使用されたのは第二次大戦中で、高性能航空機エンジンの軸受をコーティングするためでした。その後、合金や半田、電子機器で使用されるようになり、インジウムの生産は徐々に増加しました。1980年代後半、リン化インジウム半導体や液晶ディスプレイ(LCD)用インジウムスズ酸化物薄膜の開発が大きな関心を呼びました。現在、インジウムの大部分は世界的なLCD生産で消費されています。製造効率の上昇とリサイクル(特に日本)が、インジウムの需要と供給のバランスを保っています。
札幌市の豊羽鉱山が2006年に閉山しましたが、かつては世界最大のインジウム鉱山でした。
■ 世界のインジウム(国別生産量の推移)
(単位・・・トン) | 1995年 | 2000年 | 2005年 | 2010年 |
中国 | 40 | 95 | 300 | 300 |
韓国 | 80 | |||
日本 | 61 | 50 | 70 | 70 |
カナダ | 40 | 45 | 50 | 35 |
ベルギー | 18 | 40 | 30 | 30 |
ペルー | 4 | 5 | 6 | 25 |
ブラジル | 5 | |||
ロシア | 20 | 15 | 15 | 4 |
フランス | 40 | 65 | 10 | |
ドイツ | 61 | 10 | ||
イタリア | 12 | |||
その他 | 4 | 20 | 10 | 25 |
合計(四捨五入) | 239 | 335 | 500 | 574 |
(出典) USGS「Mineral Commodity Summaries(鉱物商品概要)」
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